都会からビクビクしながら地方に行ったけど、予想以上に田舎生活に馴染んだ話
東京生まれ東京育ちの人間が東北に数年住んだけど、結構平気でした。
というか予想以上に馴染んで、東京に帰りたくない!とまで思いました。
自分のどういうところが田舎に適していたのか、都会の人たちに少しでも分かってもらえたら嬉しいと思い、記事をまとめてみました。
元々どこに住んで、どれくらいの田舎に引っ越したのか
東北に行く前は東京に住んでました。
東北で住んでいたところは、一応「市」で町や村ではありません。
街にはファーストフード店がない。行くには車で1時間以上。
ユニクロがない。行くには車で1時間以上。
映画館がない。行くには車で1時間以上。
イオンがない。行くには車で1時間以上。
新幹線の駅に行くには車で1時間以上。
電車は約2時間に1本。車両は2両編成。終電は20時。
周囲は田んぼ。
どうです?結構田舎ですよね。
東京からすると想像を絶する世界かもしれません。
都会っこなのになぜ田舎の生活が大丈夫だったのか
住む部屋がよかった
まず、住んだ部屋が快適でした。
東京だったら20㎡がいいとこですが、40㎡以上の部屋に住んでました。
ひろびろ~。
それでいてお家賃激安ですからね。
東京で6万の家賃だとひとり暮らし用ですが、田舎だと世帯向けが借りられます。
しかも住んでた部屋にサンルームがついてたんです。
コレはマジで最高でしたね。
雨が降っても濡れないので気軽に洗濯できますし、干しっぱなしOK。
風が吹こうが、雪が降ろうが関係ない。花粉も黄砂も関係ない最強の設備でした。
一人暮らしに必要なのはサンルームですよ。
というわけで部屋に対するストレスが東京に比べて格段に少なかったです。
車に乗るのが苦じゃなかった
免許は一応持ってました。
でも車は持ってなかったので完全なペーパードライバーでした。
田舎に行ったら車がないとかなり不便なので中古車を買って運転をしはじめましたが、乗ってみると意外に運転が苦じゃありませんでした。
というのも道路渋滞はないし、基本1車線ですし、街中以外はほとんど道がガラガラですし、ペーパードライバーに優しい環境がそろっていたのが運転が苦じゃない主な原因でした。
おかげで休日は車で温泉に行ったりしてました。
田舎ドライブ最高です!
気候が自分にあっていた
暑さが苦手で毎年夏になると具合を悪くしていましたが、東北に行ったら夏でも涼しくて快適!最高!
クーラーはほとんど使用しませんでした。
人が来た時につけるのと、除湿に使用したくらいかな。
夏の真昼間は確かに暑いですけど、汗がダラダラ出る暑さではなく、窓を開けた室内にいれば普通にガマンできる程度でした。
夜に窓を開けて寝ると少し寒いくらい。
東京だと夜でも熱帯夜ですからね。
熱くて眠れないのが、東北だと快適に眠れる。
東京の殺人的な暑さに比べて、ともかく夏は過ごしやすかったです。
そのかわり冬が激寒ですけどw
近所に会社の人が住んでいて心細くなかった
近所に同僚連中が住んでいて、見知らぬ土地でなにか困ったことがあればすぐに頼ることが出来ました。
これはとても心強かったですね。
その代わり休日でもしょっちゅう顔を合わせていましたけど、慣れたら苦じゃなかったです。
東京だと休日に会社の人間と会うとか信じられない現象なんですけど、スーパーに行けば誰かしらに会うので、そのうちイヤでも慣れました。
小さな街の宿命で、「昨日○○にいたでしょ」というように誰かしらに目撃されているということはよくある話です。
自分も最初は無理無理無理無理!って思ってましたし、近所付き合いがめんどくさいと言えば面倒なんですけど、じゃあ害があるかといえば別になかったです。
ただ、車の有り無しで部屋にいるかいないかバレバレ(居留守がほぼつかえない)だったのがちょいやっかいだったなあくらいです。
休日の地元奉仕が苦じゃなかった
むしろ出なきゃ、ぐらいに思ってました。
ゴミ拾いとか、炊き出しお手伝いとか、祭り要員とか確かに田舎は地元奉仕が多いです。
出ないと「何で出ないんだ?」って目で見られました。
と、いうのも独身なので基本暇だと思われているんですよね。
東京だったら「何でやんなきゃいけねーんだ、参加は個人の自由であって強制じゃないだろうが」とか子供じみた自分勝手なことを思ってましたが、田舎でそんな考えは通用しないってのはわかっていたので、じたばたせずに参加してました。
その覚悟が良かったのかもしれません、「参加してくれてありがとう」という言葉をいただくことが多かったです。
これも自分に対して「東京から来た都会の人」というバイアスが周囲の人たちにあったからです。
もし海外の人が近所のゴミ拾いに参加してくれたらどう思いますか?
地元の人が参加してくれるのと大差ないはずなのに、ありがたいと思う人が多いのではないでしょうか。
それに近い感覚だと思います。
田舎で出来た知り合いと気が合った
同性の同級生で、同じく独身という人と知り合って飲みに行ったり出かけたりしてました。
同じ世代だったので育った環境か違っても世代的な共通事項があったので会話も進みましたし、お酒を一緒に飲んでも楽しかったです。
これはとってもラッキーなことでした。
こういう存在がいるいないではだいぶ田舎での過ごし方が違うと思います。
数ヶ月毎に東京に戻った
年末年始、GW、夏休み、その他出張等で年間は5回くらい東京に戻ってましたかね。
仕事とプライベートで東京に戻っていたので、いい感じでバランスが取れていたと思います。
それに田舎でめんどくさい用事があると「その時期は帰省してるんで・・・」とかなんとかいいながら逃れることが出来ました。
最初はいい気分転換でしたけど、田舎の暮らしに馴染むと東京に行ってもすぐに東北に帰りたくなるようになりました。
むしろ帰るたびに都会のごちゃごちゃした感じにストレスを感じるようになってしまいました。
都会に戻ることで田舎の良さを改めて感じることが出来ました。
趣味がどこでも出来るものだった
自分はネットが出来ればとりあえずOKな人間だったので、ネット回線さえあれば家の中で何時間でも過ごせました。
田舎は基本何にもありませんので、都会だと出来る趣味だけど田舎に行ったら出来ないというのは結構あります。
その点ネットは回線さえあれば場所は問わないので、趣味のストレスは感じなかったです。
ネット通販でなんでも取り寄せられる時代だった
これは本当に時代に感謝ですね。
いまや都会にいても地方にいてもネットさえあれば何でも手に入れることが出来ます。
本当に楽天、アマゾンにはお世話になりました。
逆にネット回線のない田舎には・・・住めません!
独身だった
独身だったので自分の都合で万事過ごせました。
これで嫁とか旦那、子供や親がいて、もし家族が田舎に馴染めていなければ、こんなにのんきにすごせなかったなあと思います。
地元奉仕やご近所付き合いがうまくいってもいかなくても、自分だけの問題ですので気楽なもんでした。
田舎をもたない都会人だった
生まれも育ちも東京だったので、根底に田舎に対する憧れがあります。
田舎暮らしの人が東京にあこがれるのと同じようなもんです。
そう、都会の通勤ラッシュでさえ憧れがあればちょっとしたイベントのように感じられるもの。
ディズニーランドが大好きなひとが何時間も行列に並んでも苦痛に思わないのと同じこと。
ですので、たいていのことがそれほど苦とも思わず受け入れられました。
これが田舎暮らしに適応できた最も大きな要因だと思います。
これから田舎暮らしをする都会人へ
必要以上に田舎に対してビビらなくていいと思います。
確かに田舎は不便です。その土地特有の文化があったりします。
でも、そんなの当たり前ですよね。
まずは田舎を受け入れてください。
どんなにびっくりするようなことでもとりあえず一度は受け入れる。
それでも合わない・受け入れられないと思ったら、それについては無理して合わせない。
都会人は田舎だと基本外国人扱いなので、何かはずれても「まあ、あの人は仕方ないね」とおおめに見てくれることが多いです。
自分も何かとやらかしていますが、あたたかい目で見てもらえています。
だからといって甘えすぎず、馴染もうとする努力も必要です。
なまじ同じ国内だと思うから色々思うわけで、いっそ海外に来たとでも思えば何でもいけるはず。
ぜひ短くてくてもいいので田舎で暮らしてみてください。
四季の移ろいや、天候の変化に敏感に気がつくようになったり、旬の食材のおいしさ、他人のありがたみが身に染みたり。
逆に都会の当たり前の便利さが偉大に感じたり。
田舎には都会にはない刺激にあふれています。
都会の人が知らなかった新鮮な暮らしがそこにありますよ!