7月、8月が見頃。東北の田んぼアートまとめ
最終更新2018年11月12日
東北の田園風景に広がる一大アート作品、その名も田んぼアートをご紹介します。
田んぼアートとは
田んぼをキャンバス代わりにしたアート作品のことです。
絵柄が見る人にとってちょうどいい角度になるように、遠近法を用いて描かれおり、その下絵どおりに稲は植えられていきます。
色彩が異なる複数の稲を植え付けして、文字や模様を表現する精密なアートです。
制作するに当ってまずは、原画を元とした下絵が必要となります。
下絵は遠近法を用いて描きます。見る方向によってバランスがとれ自然に見える描き方です。
この下絵に従って植える品種を決めて、水田を測量して、決まった各品種の植える目印をつけ田植えする工程となります。そのための設計図の型が下絵となります。
使用される稲は主に現代の食用に広く栽培されている米と、古代に栽培されていた稲である「古代米」、または餅米や観賞用品種の稲であり、これらの葉や穂の色によって緑色、黄緑色、濃紫、黄色、白色、橙色、赤色といった色が作られます。(八郎潟町)
田んぼアートの色はどうやって表現しているのか
色はそれぞれ稲の品種によって違いを出しています。
田んぼアートの主要な色である緑は、その土地の品種を使うのが一般的です。
1)福島県鏡石市が使用する品種
緑 ・・・ 天のつぶ(うるち)
紫(黒)・・・ 紫大黒(古代米)
黄色 ・・・ 黄大黒(古代米)
白 ・・・ ゆきあそび(観賞用)
赤 ・・・ べにあそび(観賞用)
橙 ・・・ あかねあそび(観賞用)
濃緑 ・・・ 紫穂波(観賞用)
濃緑 ・・・ 赤穂波(観賞用)
2)山形県米沢市が使用する品種
緑 ・・・ つや姫
紫(黒)・・・ 紫大黒(古代米)
黄色 ・・・ 黄大黒(古代米)
白 ・・・ ゆきあそび(観賞用)
赤 ・・・ べにあそび(観賞用)
橙 ・・・ あかねあそび(観賞用)
見ごろは稲がぐんぐん育つ7~8月で、実際には稲刈りが行われるまで見ることが出来ます。
稲刈りはこんな感じです。
2018年9月30日現在の田舎館村の様子。
青森の田んぼアート
南津軽田舎館村(いなかだてむら)の田んぼアート
田舎館村の田んぼアートはそのクオリティの高さで日本中に知られています。
田んぼアートってなんとなくほのぼの系を想像しますが、田舎館村は違います。
精巧な絵柄は他の追随を許さず、海外からも注目されています。
ライブカメラもあり、稲の育成具合が確認できます。
見ごろは7月中旬~8月中旬。
第1田んぼアートでは20世紀半ばの世界的な名作映画「ローマの休日」のワンシーン、第2田んぼアートでは今年で生誕90周年を迎える日本の漫画家「手塚治虫」の作品に挑戦します。
田舎館村の田んぼアートについてはこちらのサイトで詳しく紹介されています。
7月12日現在見ごろを迎えています。
東奥日報をご覧ください。
岩手の田んぼアート
花巻市石鳥谷(いしどりや)の八幡田んぼアート
花巻市の田んぼアート作品は地元出身の宮沢賢治の作品からとられていることが多く、今年のテーマは宮沢賢治の風邪の又三郎。
見ごろは6月下旬から8月中旬です。
こちらは2017年の作品注文の多い料理店。
奥州市水沢の田んぼアート
今年のテーマは奥州市の期待の星★大谷選手です。
秋田の田んぼアート
内陸線沿線の田んぼアート
列車から楽しめる沿線に広がる田んぼアート。
秋田犬がかわいい。
上桧木内駅は「秋田犬と西木の紙風船」、阿仁合駅-小渕駅間は「秋田犬と白銀の森吉山」、前田南駅-阿仁前田駅間は「秋田犬と森吉山の花」です。
また、角館駅-羽後太田駅間は「クニマスと富士山」、小ヶ田駅は、伊勢堂岱遺跡マスコットキャラクターの「いせどうくん」です。
今年も沿線5ヵ所で田んぼアートが楽しめます。
7月10日現在身頃を迎えています。
秋田魁新報のニュース動画をご覧ください。
南秋田郡八郎潟町(はちろうがたまち)の田んぼアート
塞ノ神農村公園展望台から眺めることができる水田1・2ヘクタールには、町の伝統芸能・願人踊(がんにんおどり)に登場する白塗りの「定九郎」、つえを突いた「与市兵衛」、長じゅばん姿の踊り手2人の計4人と、「ガン人オドリ」の文字がお目見え。この日は平日にもかかわらず、町内外から見物客が訪れ「よくできている」「迫力がある」などと感心した様子で話していた。
7月6日現在身頃を迎えています。
秋田魁新報のニュース動画をご覧ください。
福島の田んぼアート
鏡石市の田んぼアート
イラストデザインしたのは、なんと『伝説巨神イデオン』『戦闘メカ ザブングル』『聖戦士ダンバイン』といったテレビアニメのキャラクターデザインを手掛けた湖川友謙(こがわとものり)さんです!
www.town.kagamiishi.fukushima.jp
今回の絵柄はこれまでのコンセプトである「窓から眺める絵本 ~もう一つの"図書館"~」、童謡・童話、唱歌シリーズを受け継ぎ、「うさぎとかめ」に決定しました。
絵柄「うさぎとかめ」は、昨年に引き続き有名アニメの作画を数多く手掛けた、アニメーターの湖川友謙(こがわとものり)氏がデザインしました。
油断して寝ている「うさぎ」を一生懸命ゴールを目指して追い抜こうとする「かめ」の有名なストーリーの一部が描かれ、田んぼのキャンパスに絵本の世界を表現しています。現在は、「うさぎ」が2匹描かれていますが、なぜ2匹描かれているのか。それは出穂の時期に明らかになります。
こちらは2017年の作品一寸法師。
2018年11月からはライトアップもされています。
福島民法のニュースをご覧ください。
相馬市の田んぼアート
相馬にちなみ毎年馬の絵柄です。
馬の絵柄ですが、その詳細デザインは稲が生長してからのお楽しみ。
今年はどんな絵柄かな?
相馬市は田んぼでプロジェクションマッピングをやります!
2018年は8月4日開催です。
山形の田んぼアート
米沢市小野川温泉の田んぼアート
渋い直江兼続とゆるきゃら「かねたん」のギャップがすごいことになっている米沢市の田んぼアート。
公募を行い、9つの応募作品から選出された「直江兼続400回忌」(作成者:伊藤博昭さん(米沢市))とデビュー10周年を迎える米沢市のマスコットキャラクター「かねたん」を描きます。
尾花沢市の田んぼアート
尾花沢市出身作家 阿部美香さん原作の「スイカ太郎物語」を原案にした絵柄を毎年見られる田んぼアート。
尾花沢・田んぼアート2017・山形県・尾花沢市・スイカ太郎・つや姫
6月27日現在見ごろを迎えています。
産経ニュースをご覧ください。
まとめ
いかがでしたか?
空の下に広がる青々とした田んぼは見るだけでとても気持ちいいです。
そして田んぼアートの精巧さに、ゆるさに、そして美しさに思わず感心すること間違いなし。
全国の田んぼアート情報をまとめた素敵サイトもあります。
ぜひ足を運んでみてください。